映画「ヘヴィ・トリップ／俺たち崖っぷち北欧メタル！」が配信されているサービスは？

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ヘヴィ・トリップ／俺たち崖っぷち北欧メタル！ レビュー

トレイラー動画に惹かれて見てみました。
監督のユーソ・ラーティオ、ユッカ・ヴィドゥグレンは本作品で長編デビュー。

2021年現在「ヘヴィメタル」という音楽ジャンルは日本ではすっかりと影の薄くなってしまい大分マニアックな音楽になっています。
しかしフィンランドはメタル大国と呼ばれていて未だに人気のある音楽ジャンルである！！…という情報が入ってくるのですが、「ヘヴィ・トリップ」の1シーンに出てくるように、メタル愛好家としてのテンプレである「長髪・黒い革のジャケットもしくは全身黒服」といった風貌は目の敵にされ腫れ物扱いされています。

あれ…フィンランドでもメタルってこんな扱いなの・・・といったところ。

自分はメタルに偏見がなかったので映画開始の一セリフ目で吹き出してしまいました。
この映画はツッコミ所を探して楽しむ作品でしょうか

最初はバンド結成して12年もやってるのに地下室で練習しかしてないのかよ！ってツッコミからｗ

登場人物のバンドであるインペイルド・レクタムは反キリストを強く打ち出したりする宗教要素を含むブラックメタルなサウンドなので余計にはれもの扱いされます。
ブラックメタルは黒髪長髪で白塗り・血塗りした男たちが嗚咽声のような歌声で激しい演奏をしていく典型的なメタルってこんな感じなんでしょ？というイメージそのものですので映像化する上ではインパクトがありますね。

メタルファンとして弁明しておくと実際のメタルはこんなにアングラな雰囲気ではなくもっとキャッチーで聞きやすい音楽です。

映画の内容自体は音楽もの映画のテンプレで田舎暮らしの若者がビックチャンスを掴み大規模フェスでライブ！という流れ。
まああるあるすぎる展開ではありますが、先の読めない突っ込みどころしかない展開が楽しめます。
尖ったキャラクターの設定も良かった。

「けいおん！」などの日本の音楽映画ですと主役のバンドの曲は最後まで温存していますが、早めに演奏シーンが出てきたのは個人的に好印象です。
ブラックメタルを知らない人も多いのでどんな曲のバンドかわからないというのもあります。

トレイラーの内容そのままなのでネタバレもクソもありませんが低予算感がヒシヒシと伝わります。
「フィンランドのコメディ映画史上最大規模の巨費が投入され、世界各国で話題に」という触れ込みですが、予算つぎ込むところはそこかよ！とツッコミ入れたくなる展開が良かったです。

トリップというタイトルからバンドの旅行記のような想像をするかもしれませんが、旅路のシーンはフィンランドは壮大だな、ファンタジーの世界観そのまんまだなと感じる程度でしょうか。
あーフィンランド言ってみたい。

メタルはフィンランドでもコメディタッチに扱わないといけないジャンルになってしまっているのですね。
メタルだからといってなんでもやっていいわけじゃないぞ脚本家！
話のネタには十分使えるので、気分悪くもなりませんしネタはちょっと下品なものが多いですがコメディ好きならおすすめです。

映画内の音楽はフィンランドだけでなく日本でも知名度の高い「ヘヴィメタルバンド・ストラトヴァリウス」のベーシスト「ラウリ・ポラー」がを担当しています。
曲はきっちりとメタラーなっとくな仕上がりですね。

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